日本酒味の違いによる4つのタイプ

日本酒の4つのタイプについて

21世紀現在、日本国内にはおよそ1,600の酒蔵と5万種を越える日本酒が存在します。
日本酒は、原材料となるお米の品種や精米歩合などによって同じ酒蔵から販売されているお酒でも香りや味わいが微妙に異なります。

日本酒を購入する際、幻の酒やレアな酒を好む方や地元の懐かしい酒を好む方、雑誌やCMで芸能人がおいしそうに飲んでいたから購入してみた方など日本酒の選び方は人それぞれです。
しかし、5万を超える日本酒の中から自分好みの日本酒を探し出すのはとても骨が折れます。

例えば、和歌山県和歌山市にある「田端酒造」で人気の「羅生門」には、下記のような種類があります。

・羅生門 龍寿 純米大吟醸
・羅生門 鳳寿 大吟醸
・羅生門 鳳凰 吟醸
・羅生門 悠寿 大古酒
・羅生門 純米吟醸
・羅生門 純米
・羅生門 純米からくち

なんと、田端酒造では、羅生門だけでも7種類の異なる日本酒があるため、どれを購入したら良いのか悩んでしまいます。
日本酒は、精米歩合や素材などが規定を満たしたものなので、香りや味わいに大きな差が生じます。そのため、この日本酒は大吟醸酒だからこういう味がすると断言することができません。それは大吟醸酒にも辛口や甘口もあるからです。

そこで、日本サービス研究会・酒匠研究会連合会は、ややこしい日本酒の香りと味わいを4つのタイプに分け、初めての方でも安心して飲むことができる定義を確立させました。
では、日本酒の4つのタイプの香りと味の違いを簡潔にご紹介したいと思います。

日本酒の4つのタイプとは?

日本酒は、原材料となるお米や水によって香りや味わいが大きく変化することを以前ご説明させて頂きましたが、実は酵母や麹菌、酒母造りの製法や醸造方法などによっても香りや味わいが微妙に変化するのです。
そのため、たとえ同じ酒蔵で醸造した日本酒であっても、銘柄によって瑞々しいフルーツの香りがしたり、華やかな花の香りがしたりなど様々な香りや味わいを持つ日本酒が誕生します。

そのため、おいしく日本酒を嗜みたいという場合は、今から飲もうと思っている日本酒の香りや味わいの特徴を充分に把握し、合わせる料理や飲酒される際の適温を知っておく必要があります。

しかし、古くから日本酒を嗜んでいる方は銘柄毎の香りや味わいを熟知していらっしゃるかと思いますが、これから日本酒を嗜もうと思っている方にはどのように判断して良いか分かりかねてしまいますよね。

そこで、難しい日本酒の香りや味わいを分かりやすくするために、日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会では、日本酒を「熟酒」「醇酒」「薫酒」「爽酒」の4つのタイプに分け、どの日本酒がどの料理に合うのか、どのくらいの温度で飲んだ方がおいしいのかを明確に表す表をご紹介します。

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表には、縦軸を「香り」、横軸を「味わい」とし、上に行けば行くほど、「香りが強い・高い・華やか・複雑」を表し、下へ行けば行くほど、「香りが控えめ・奥床しさ・素朴・シンプル」となります。
では、横軸はというと、右端に近ければ近いほど「味が濃い・多い・複雑・熟している・旨味が強い」となり、反対に左に近ければ近いほど「味が淡い・軽やか・爽やか・フレッシュ・透明感がある・シャープ」となります。

また、4つのタイプにはそれぞれに相性の良い料理の傾向や飲用適温、酒器などがありますので、次回詳しくご紹介してゆきたいと思います。

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