日本酒は、優秀な杜氏や蔵人、そして原材料となるお米・水・麹菌・酵母がとても重要です。
特に酵母は日本酒の香りや味わいを大きく左右するとても重要なものであることが近年の研究によって明らかにされました。
そのため、酒類総合研究所や日本醸造協会だけではなく、日本各地に存在する蔵元でもオリジナルの酵母培養を行い、それぞれの蔵の個性を引き出しています。
そんな数ある酵母のなかでも、東京農業大学名誉教授の田中久保氏が在学中に分離方法を確立させた「花酵母」は、発酵力が強く豊かな香味を持つ日本酒ができると言われており、特に日本の国花である桜から分離された酵母「桜酵母」は、お花見シーズンにピッタリな日本酒としてたいへん人気があります。
そこで、今回は桜酵母を用いて造られた日本酒をご紹介したいと思います。
お花見にぴったりの桜酵母を使った日本酒
勲碧(くんぺき) 桜酵母 五条川桜 特別純米酒 無濾過原酒
愛知県にある勲碧酒造にて販売されている桜酵母を使用した特別純米酒は、桜の名所百選にも選ばれた五条川桜並木から2年の歳月をかけて開発された奇跡の酵母「桜酵母 五条川桜」を使った日本酒です。
愛知県自慢の酒造好適米「夢吟香」は、若水と山田錦のサラブレッドであり、桜酵母 五条川桜と夢吟香によって、吟醸酒のようなフルーティーで膨らみのある香りとお米本来の優しい味わいと旨味を感じることができます。
来福 純米生原酒 さくら
茨城県筑西市にある来福酒造では、桜の花酵母を使用した「来福 純米生原酒 さくら」がお花見シーズンになると、売り切れてしまうほど人気の日本酒です。
茨城県産の五百万石と桜の花酵母を用いて造られる「来福 純米生原酒 さくら」は、新酒独特の清新さとお米本来の旨味や甘みを感じることができ、さらに桜吹雪をイメージして造られているため、スッキリとした酸味のうすにごり酒となっています。
柔らかく爽快な風によってヒラヒラと舞い散る満開の桜の木の下で「さくら」を飲むのは、桜を愛する日本人にとっては堪らないのではないでしょうか。
「来福 純米生原酒 さくら」は限定酒ですので、購入希望の方はお早めに!
白陰正宗 河津桜酵母 試験醸造純米酒
静岡県にある高嶋酒造では、静岡県工業技術センターにて開発された河津桜由来の酵母を使用した27BY新酒「白陰正宗 河津桜酵母 試験醸造純米酒」を発売しました。
原材料に静岡産の誉富士を使用しており、さらに、火入れの回数は1度と細部にまでこだわって造られています。
アルコール分10%のため、とても軽やかでサラッとした甘酸っぱさが特徴の日本酒に仕上がっており、雑味もほとんどなく、豊満な旨味を堪能することができます。
今までにない新感覚の純米酒ですので、お花見弁当を召し上がる前の食前酒やデザート酒としていかがでしょうか。
今回は桜酵母を使用した日本酒をご紹介させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか。
他にも、
・中澤酒造「亮 特別純米 河津桜酵母仕込 生酒」
・酒井酒造「花ならつぼみ」
・堀江酒場「黒まいん」「黒まいん湧泡」
・岩崎酒場「さくら・さくら」
・八千代酒造「桜のしずく」
など、桜酵母を使用した清酒はたくさんございますので、この機会に1ついかがでしょうか。