日本酒のテイスティング|視覚での見極め

日本酒のテイスティングを行い、自分に合ったお酒を探し出したいという方や新しい日本酒に挑戦したいという方も大勢いらっしゃるかと思います。

以前、日本酒のテイスティングに関する基本をご説明させて頂きましたので、今回はテイスティングを行うのに適した酒器やチェック項目についてご説明させて頂きます。

日本酒のテイスティングに最適な酒器の選び方

日本酒のテイスティングを行う際、白色にお猪口を用いるのが一般的となっています。
ですが、日本酒のテイスティングを行う際は、昔から用いられている蛇の目のきき猪口やISO国際規格のテイスティンググラスを活用するのがオススメです。

蛇の目のきき猪口は、昔から蔵人たちが使用しているテイスティング酒器であり、青と白の境目で日本酒の色調を見極めるために使用しています。
一方のテイスティンググラスは、香りを捉えることに特化されており、日本酒の香りを優先してチェックする際に用いられています。

日本酒のテイスティングに慣れないうちは、用途に合わせて使用する酒器を選択すると良いでしょう。

日本酒のテイスティングチェック項目「外観」

日本酒のテイスティングで、まず始めに行うのが視覚による外観チェックです。
外観チェックでは、主に透明度・色調・粘性を見ることになります。
では、チェック項目を表にしましたのでご確認ください。

健全度 日本酒の健康状態をチェックします。
よく「清澄度」や「透明感」などを表現する場合が多いです。
具体的な色調 分かりやすい表現とテイスティングした際のコメント、セールストークを使い分ける必要があります。
粘性(液体のとろみ) グラスの内壁に滴っている液体の濃度を確認します。
アルコール度数が高く、エキス分が多いものほど粘性が強くなります。

清澄度合や透明感の判断基準は、異常な濁りや澱が無いかを確認します。
日本酒の色調は無色透明のものから美しい琥珀色のものまであり、輝きもそれぞれ異なるため、言葉で表現するのが非常に難しくなっております。
ですので、日本酒の色調を判断する際は、酸化と熟成・濾過・劣化と変質・貯蔵容器の4つの特徴を事前に把握しておくことが重要です。

●酸化と熟成の特徴
熟成が進むほど黄色や褐色の色調に変化する。

●濾過の特徴
日本酒本来の色調は黄色がかっているが、活性炭などを用いて濾過された場合は無色透明に近い色調になる傾向がある。

●劣化と変質の特徴
太陽の光や蛍光灯など強い光が当たったり、温度の高い場所に保管すると黄色もしくは茶色へ変色(褐変)する。

●貯蔵容器の特徴
木製の樽や桶に注いで貯蔵したことで、木の影響によって黄色や茶色に変色する。

日本酒の粘性とは、液体のとろみ具合のことを表しており、アルコール度数が高く甘み成分が豊富に含有されている日本酒はトロンとしており、口当たりに大きな影響を与えます。

今回は日本酒のテイスティング方法のチェック項目「視覚編」についてご紹介させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか。
視覚では、日本酒の異常を見極めることが目的の部分が大きいので、口に含む前にしっかり確認しておきましょう。

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