日本酒のテイスティング|味覚について

日本酒のテイスティングの基本3つめ「味覚」ですが、日本酒の味わいには、アタック・複雑性・甘辛度・具体的な特徴・アフターフレーバー・余韻の6つのチェック項目が用意されています。

では、日本酒のテイスティングの基本である6つの日本酒の味わいチェック項目についてご説明してゆきます。

日本酒のテイスティング方法~チェック項目の詳細「味覚編」

日本酒の味わいを感じ方は、飲み口である「テクスチャー」から始まり、甘辛度⇒酸味⇒苦みや渋み⇒旨味⇒含み香と呼ばれる「アフターフレーバー」⇒余韻の順になります。
この順番を頭に覚えておき、以下のチェック項目に当てはめてゆきましょう。

アタック 口に含んだ瞬間の日本酒から得られる印象。
口に入れた瞬間に甘みや酸味を強く感じた場合は、アタックが強いと表現します。
複雑性 淡麗や濃醇などお酒に関する表現だけではなく、ライトボディやフルボディなどと表現することもあります。
甘辛度 日本酒の味わいを表現するために重要な要素。
消費者の多くは、この部分で購入する日本酒の味わいを1つの目安としていることが多いと言います。
具体的な特徴 具体的な特徴を表現するには、まずテクスチャーを述べた後、甘み・酸味・苦みや渋み・旨味・アルコール感・熟成感の順に表現します。
そして、最後にフレーバーと余韻のコメントをしっかり伝えるのを忘れてはいけません。
アフターフレーバー 別名「含み香」と呼ばれるアフターレーバーは、口に含んだ際に鼻からスーッと抜ける香りのことを表します。
余韻 舌の上に最後まで残っている味わいのなかで、旨味の特徴性を重視して表現します。

テクスチャーの表現は、一般的に「さらりとした」や「みずみずしい」などが挙げられます。

口に含んだ5秒ほどの短い時間で日本酒の温度や食感を読み取る必要があるため、やや難しいかもしれませんね。
ヒトは、舌先で甘みを感じ、中腹で酸味を感じます。そして舌根の部分で苦みや渋みを感じるのですが、日本酒の味わいを表現する際は、舌で感じる味覚の順番で表現して行く必要があります。

日本酒の複雑性は、含有されている糖分や酸、アミノ酸によって異なり、それぞれの成分が絶妙に混ざり合うことで甘みと酸味、そして旨味のバランスが保たれています。
甘みを表現する際は「なめらか・爽やか・柔らか・トロリとした・艶やか・軽やかなど」と表現し、酸味を表現する際は「シャープ・フレッシュ・清涼感・冴える・鮮やか・キレが良い・爽快など」と表します。
表現の仕方は人それぞれですので、言葉の引き出しをたくさん作っておくことをオススメします。

含み香と呼ばれるアフターフレーバーは、口に含んだ日本酒の香りが鼻からスーッと抜けてくることを指しており、余韻は「遡嗅覚」のことを指しており、日本酒を飲み込んだ後に舌の奥の方に残っている香りの長さのことです。主に酸味と旨味の強さを表しており、相性の良い料理を見つけるための大切なものですので、余韻は日本酒の味わいの最も大切な要素と言えます。

今回は日本酒のテイスティング方法「嗅覚」についてご紹介させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか。

複雑な味わいを持つ日本酒ですが、プロの利き酒師や酒匠でも全ての味わいを表現することは出来ません。そのため、日本酒の味わいを表現する際は「甘み」「旨味」「含み香」の3つをしっかり捉えることで適切な表現をしています。
日本酒はどんなに辛口でも初めは甘みを感じるものであり、お米を原材料としている日本酒はアミノ酸を豊富に含んでいるため旨味の表現はとても重要となります。

また、含み香は料理との相性を決めるためにとても重要なポイントとなりますので、含み香の判断が付きにくいと感じる場合は、鼻から息を吸いこみながら、口の中にある日本酒と混ぜ合わせて判断するようにしましょう。

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