お中元の気を付けたいマナー違反|お中元の作法

お中元で絶対にやってはいけないNGマナーとは

今年から社会人としてバリバリ働いている新社会人の方や結婚ホヤホヤの新婚さんは、両親や義父母、職場の上司や取引先へお中元を贈ろうとお考えの方も大勢いらっしゃるかと思います。

ですが、お中元は気軽な夏ギフトでは無いため、贈る時期やお相手、品物のチョイスや金額など細やかな場所まで配慮しなければなりません。

そこで、今回はお中元で絶対にやってはいけないNGマナーをご紹介したいと思います。

お中元のNGマナー その1【贈る相手】

現代のお中元は、主に両親や義父母、職場の上司に仲人などお世話になった方々へ感謝の気持ちを込めて品物を贈る行事なのですが、最近では親しい友人や知人、子どもたちが通っているお習い事の先生などへ贈る方も増えてきました。

ですが、なかにはお中元を受け取ることができない職種に就かれている方々も大勢いらっしゃいます。
では、どんな職種の方にお中元を贈ってはいけないのでしょうか。

●国家公務員・地方公務員

国または地方公共団体の事務を担当及び執行されている国家公務員や地方公務員の方々は、利害関係者からの金銭や物品の贈与が禁止されており、お中元を受け取ることができません。
ただし、利害関係者以外の方からのお中元であれば、社会礼儀の範囲内となりますので受け取ることが可能となっています。

●民間企業

今まで民間企業では、会社の取引先や職場内でのお中元を贈り合うのが常識だったのですが、近年「儀礼禁止」を掲げ示す企業も増えており、会社での贈答を禁止や廃止しているところもあります。
民間企業でお中元などの儀礼が禁止された背景には、トラブル防止やパワハラ抑制、接待や賄賂と勘違いされないようにするためなどが挙げられ、特に大手企業の場合は社内外を含め、贈答禁止となっているケースが高いので、事前に確認しておくことを推奨します。
ですが、お中元シーズンを外して「付け届け」として贈答品を贈る会社もございますので、覚えておきましょう。

お中元のNGマナー その2【品物の金額】

お中元を贈る際、最も気を遣うのが品物の金額です。

お中元は贈るお相手によって金額の目安が異なりますし、安過ぎても高すぎてもいけません。
ですので、あなたとお中元を贈る方の関係などを考慮して品物を購入するのがポイントとなります。

では、お相手別の平均相場をご紹介します。

お中元の贈り先 金額相場
両親や義父母 3,000円~8,000円
職場の上司 3,000円~5,000円
親しい友人や知人 3,000円~5,000円
会社の取引先 5,000円~10,000円
日頃お世話になっている方々 5,000円前後

お中元の品物ですが、相場金額よりも高額なものや品数が多過ぎるものは、受け取る方に気を遣わせてしまうため、親戚や友人・知人の場合は3,000円前後、目上の方は5,000円前後を目安に品物を選ぶのがポイントです。
ですが、なかにはあなたの人生に多大な影響を与えた特別な存在の方へ感謝の気持ちを込めてお中元を贈りたいという方もおられるかと思います。
その場合は、5,000円から10,000円の品物を贈るのがオススメです。

お中元のNGマナー その3【贈ってはいけない品物】

お中元の品物は、何を贈っても良いというわけではありません。

お中元を受け取った方が喜んでくれる品物を贈るのがマナーとなっておりますので、お相手の趣味嗜好に合うものをチョイスするのが鉄則です。

ですが、なかには縁起の悪い品物もございますので、そういったものは避けて贈るようにしましょう。
では、お中元の品物に相応しくない縁起の悪い品物をご紹介しましょう。

●「4」や「9」といった縁起の悪い品物

古くから日本では、4は「死」、9は「苦」を連想させる数字として縁起が悪いと言われています。
特に「櫛 (くし)」は、4と9の数字を含んだ品物ですので、絶対に贈るのは避けましょう。

●植物

花や植物をお中元の品物として贈るのは基本的にNGではありません。
ですが、植物のなかには縁起の悪い花言葉を持つものも多数存在します。
もちろん、縁起の良い言葉と悪い言葉を持つ植物もたくさんございますので、贈る際は花言葉を添えて贈ったり、縁起の良い花言葉を持つものを選んで贈るのが良いでしょう。

●ハンカチ

母の日や父の日、ホワイトデーのお返しなど様々なシーンで活躍している「ハンカチ」ですが、実は手切れを意味する「手巾 (てきれ)」に通ずるため、縁起の悪い品物となっています。
感謝の気持ちを伝えるためのお中元ですので、「あなたに会いたくない」という意味を持つハンカチを贈るのは避けるようにしましょう。

●時計やステーショナリーグッズなど

時計やステーショナリーグッズは、勤勉を表す品物ですので、目上の方への贈り物には相応しくありません。
以前から時計が欲しいと言われている場合を除き、贈るのは避けた方が無難でしょう。

●冷凍や冷蔵必須な食品

お中元シーズンは、夏真っ盛りですので、ひんやりと冷たいアイスクリームなどの品物を贈る方も大勢いらっしゃるかと思います。
ですが、アイスクリームなどの冷凍や冷蔵が必須な食べ物は、届いてからすぐに冷蔵庫へ入れなければならないため、個数が多かったりするとお相手の方にご迷惑をかけることがあります。
冷凍や冷蔵が必須のお中元を贈る際は、贈り先の方へ事前に連絡をし、どんな品物を贈ったのか、お届け時期はいつ頃になるのかなどを伝えておきましょう。

●現金やギフト券

近年お中元の品物ランキングで人気急上昇中なのが「現金・ギフト券」なのですが、目に見えて金額が分かってしまうものですので、マナー違反だという方も少なくありません。
ですが、子どもたちが通っているお習い事の先生などへお中元を贈る際は、教室で必要な物品を購入してほしいという思いを越めて贈る親御さんもいらっしゃいます。
ただし、目上の方には絶対に贈らないように心掛けましょう。

他にも「縁を切る」という意味を持つ刃物類や「相手を踏みつける」という意味を持つ履物類などは贈答品として相応しくないので、覚えておきましょう。

お中元の品物選びのポイントは、トレンドを押さえておくこと・季節感のあるもの・量よりも質を重視することです。特に入手困難なメーカーや老舗ブランドなどの流行商品は、たいへん人気がありますので、現在巷で何が流行っているのかをリサーチしておくと良いでしょう。

今回はお中元で絶対にやってはいけないNGマナーについてご紹介させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか。
お中元のNGマナーは、お歳暮とほぼ同じですので、この機会にしっかり贈答に関するマナーを身に付けておきましょう。

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