日頃の感謝とお礼、そして、これからも末永くお世話になりますという意味が込められているお中元の品物選びは、意外と大変ですよね。
特にお相手の方の趣味嗜好に合わない品物を贈ってしまうと、感謝やお礼の気持ちが薄れ、お相手の方を困らせてしまう結果となってしまいます。
また、感謝やお礼の気持ちを表したいということで、たいへん高価な品物を贈る方もいらっしゃいますが、お中元の品物は高くても10,000円、平均相場は3,000円から5,000円となっておりますので、それ以上の金額の贈り物をするのはお相手の方にご迷惑をおかけしてしまうため、避けましょう。
そこで、今回はお中元を今年初めて贈るという方にオススメしたい、3,000円から5,000円で購入できるお中元の贈り物にオススメの日本酒をご紹介したいと思います。
古くから酒処として栄えてきた福島県にある蔵元の日本酒ギフトセット
福島県は古くから酒処として栄えてきた地であり、特に福島県西部にある会津盆地は豊かな自然の恵みによって確固たる味わいを持つ銘酒が多数誕生しています。
そんな会津盆地の南東隅にある会津若松市には、1850年創業の老舗蔵元「末廣酒造 嘉永蔵」があります。
末廣酒造 嘉永蔵は、創業当時から立派な鬼瓦に守られており、酒の神様が棲み、会津杜氏の匠や蔵人たちの熱情が息衝いています。
時代は流れ、21世紀となった現在では、嘉永蔵に宿る想いは博士蔵へと成長を遂げ、代々伝わる伝統の技と最新鋭の科学技術を融合させた新たな酒造りを行っています。
ですが、末廣酒造では、昔も今も変わらず、会津盆地の豊かな自然によって生まれる水やお米、そして、会津の人々の手で作り上げる正真正銘の地酒造りを行っており、これから先もココロに染み渡る旨い酒を日本だけではなく、世界中の人々へ届けています。
そんな末廣酒造の日本酒ギフトセットをお中元の贈り物として購入されるならば、「会津末廣 大吟醸の旅」・「会津末廣 純米酒の旅」などがオススメです。
ギフトセット【会津末廣 大吟醸の旅】
末廣大吟醸の原点と言われる「舞」と栽培が非常に難しい酒造好適米・亀の尾で醸した「亀の尾」がセットになった「会津末廣 大吟醸の旅」は、たいへん人気の高いギフトセットです。
大吟醸 舞は、1970年代に6代目当主の新城猪之吉が「大吟醸を造るぞ!本を見ながら作ってみろ」と言ったことで誕生したお酒です。
当時は見通しや方針が全く立たず、考えが定まらないなかで吟醸造りが行われ、吟醸酒と呼べるお酒が完成したのは、造り始めてから数年先のことだったそうです。
舞は、実績の無かった末廣では入手困難だった山田錦をどうにかこうにか手に入れ、丹精込めて醸し、全国新酒鑑評会へ出品し、見事金賞を受賞したお酒であり、末廣の大吟醸酒造りの原点となっています。
現在は、より良い味わいにするために蔵の中で1年間じっくり寝かせ、味に丸みが帯びたころに販売されるため、おだやかな甘みとはんなりとした酸味のバランスが優雅なお酒となっています。
一方、純米大吟醸 亀の尾は、明治時代に山形県で開発された酒造好適米「亀の尾」を用いて醸されたお酒です。
亀の尾は、飯米・酒米・寿司米など様々な場面で活躍できるお米として、たいへん人気が高かったのですが、害虫に弱く、化学肥料を与えると極端にお米が脆くなってしまうなどの理由から徐々に栽培が行われなくなり、いつしか歴史の影へと消え去ってしまいました。
しかし、大正時代に末廣4代目猪之吉が会津の郊外にある高野村の村長の協力を仰ぎ、亀の尾の契約栽培を始めたのです。その後、大戦などの影響で亀の尾の栽培が行われなくなってしまったのですが、平成になり、3年の歳月をかけて亀の尾を現代に復活させたのです。
末廣の契約栽培の原点である亀の尾を50%まで磨き上げ、低温でゆっくりと発酵させた純米大吟醸 亀の尾は、ひと口含むと、スッキリとした清涼感が広がり、エレガントな酸味とかすかな苦みが味の幅を広げ、1度飲んだらクセになる酒と言われています。
ギフトセット【会津末廣 純米酒の旅】
末廣 純米吟醸と伝承山廃純米 末廣がセットになった「会津末廣 純米酒の旅」は、末廣オリジナルの山廃による角の無いふっくらとした丸みを持った伝承山廃純米 末廣とフレッシュな香りと穏やかな酸味、そしてかすかな甘みが絶妙に溶け合う末廣 純米吟醸が各1本ずつ入ったギフトセットです。
特に伝承山廃純米 末廣は、明治時代の終わり頃に考案された酵母を育成する技術「山廃」を用いて造られており、山廃の考案者である醸造試験所技師・嘉儀金一郎氏は、大正時代初めの3年間、末廣の嘉永蔵にて試験醸造を行い、以来100年に渡って嘉儀式として伝え受け継がれています。
嘉儀式山廃造りによって造られる「伝承山廃純米 末廣」は、甘味と酸味の絶妙なバランスが堪らない1本となっています。
今回はお中元の贈り物にオススメの日本酒を2セットご紹介させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか。
「会津末廣 大吟醸の旅」と「会津末廣 純米酒の旅」は、それぞれ5,143円 (税込)・3,086円 (税込)となっています。
また、現代の名工に手による技を堪能できる「現代の名工「技」」や季節限定の華やかな香りと軽快でなめらなか優しい甘みを持った「夏 純米吟醸」もオススメですので、是非、この機会に福島県の地酒をお中元の贈り物に選んでみてはいかがでしょうか。