お中元熨斗と水引のマナー|お中元の作法

新たな年を迎えて、早半年、その間に様々な方々にご迷惑やお世話になったという方も大勢いらっしゃるかと思います。
そんなお世話になった方や普段なかなか会うことができない方へ感謝の気持ちを込めて贈る夏ギフト「お中元」は、白い奉書紙を掛け、水引を結び、熨斗を付けるのが常識です。

ですが、水引には「花結び」や「結切り」など様々な種類があり、どの水引を用いたら良いのか悩む方もいらっしゃるかと思います。

そこで、今回はお中元のマナーのひとつである「熨斗と水引」についてご紹介します。

お中元に相応しい水引とは

水引とは、贈答品の包み紙を結ぶ紙で出来た紐のことで、慶弔の儀式が贈答の習慣に根付く際に包んだ和紙を結び止めるものとして用いられるようになったのが始まりとされています。

水引には、何度も繰り返したいという願いが込められた「花結び」や2度と繰り返さないようにという思いが込められた「結切り」、長寿や末永いお付き合いをしたいという意味が込められた「鮑結び」の3種ございます。

お中元は、何度あっても良いという思いを込めて、お礼や挨拶などに用いられる「花結び」が一般的となっており、「来年も贈れますように」という意味を持っています。

デパートや百貨店、ギフトショップなどでお中元を購入された場合、簡易包装として水引不要の短冊のしを用いる場合がございます。

水引の本数ですが、3本・5本・7本の3種あり、3本は5本を簡素化したものであり、7本は5本をより丁寧にしたものとなっています。稀に、10本結びを用いる場合がございますが、これは奇数である5本を倍にした2重陽結びと呼ばれ、主に婚礼の際に使用されます。

お中元は、基本となる5本結びが主流となっておりますので、縁起の良い紅白の5本結びを選ぶのがオススメです。

お中元の表書きについて

熨斗や水引が決まりましたら、いよいよ表書きを行います。

表書きとは、水引の上部分に書かれている文字のことであり、お中元の際は「御中元 (お中元)」と書き、御中元シーズンを過ぎてしまった場合は、立秋前ならば「暑中御見舞 (暑中御伺)」、立秋から8月末日までならば「残暑御見舞」と書くのが常識となっています。

表書きを書いたら、水引の下の部分に贈り主であるあなたの氏名を書きましょう。
最近は苗字のみを書いて贈る方もいらっしゃいますが、「山本」や「鈴木」など日本で最も多い苗字の方は、どちらの山本さんや鈴木さんなのか分からなくなってしまうため、名前までしっかり記入することが大切です。

表書きを書く際は、必ず濃墨の毛筆を使うのが良いとされていますが、最近は筆ペンやサインペンなどで書かれる方もいらっしゃいますが、目上の方へお中元を贈る際は、毛筆を使って書くようにしましょう。
その際、一画一画を続けずに書く楷書体で書くのがマナーですので覚えておきましょう。

今回はお中元のマナー「熨斗と水引」についてご紹介させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか。
ご紹介させて頂いた熨斗と水引に関するマナーですが、お歳暮にも応用することができますので、この機会にしっかり頭の中へ入れておき、お歳暮シーズンを迎えても慌てず、スマートに対応できるよう、準備しておきましょう。

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