東北地方青森県の酒造好適米

東北地方で生産されている酒造好適米をご紹介

東北地方は、別名「奥州地方」と呼ばれており、福島県・宮城県・岩手県・青森県・山形県そして秋田県の6県の総称です。
東北地方は古来より山の幸と海の幸に恵まれた自然豊かな風土となっており、日本酒造りには非常に適した地域として兵庫県と並ぶ酒処として有名です。東北地方には、凄腕の杜氏たちが集結しており、その中でも秋田県の山内村にある「山内杜氏」や岩手県の「南部杜氏」は日本各地の酒造メーカーを支える杜氏たちを数多く輩出しています。

そんな凄腕杜氏たちをも唸らせる絶品酒造好適米を生産する東北地方で栽培が行われている酒米の種類や品種をご紹介したいと思います。

青森県
古城錦・華想い・花吹雪・豊杯・青系酒184号(合計5種類)

岩手県
ぎんおとめ・吟ぎんが・結の香(合計3種類)

宮城県
蔵の華・ひより・美山錦・山田錦(合計4種類)

秋田県
秋田酒こまち・秋の精・吟の精・美山錦・改良信交・華吹雪・星あかり・美郷錦(合計8種類)

山形県
羽州誉・改良信交・亀粋・京の華・五百万石・酒未来・龍の落とし子・出羽燦々・出羽の里・豊国・美山錦・山酒4号・山田錦(合計13種類)

福島県
五百万石・華吹雪・美山錦・夢の香(合計4種類)

では、それぞれの土地オリジナルの酒造好適米の特徴をご紹介します。

東北地方で生産されている酒造好適米をご紹介

やはり東北地方でも山田錦や美山錦は栽培されており、非常に人気の高い酒造好適米だということが分かります。ですが、今回は東北地方ならではの酒米をご紹介したいと思います。

【青森県】

豊盃

青森県弘前市大字にある三浦酒造株式会社では、酒造好適米の1つである「豊盃」を唯一使用した日本酒を醸造している酒蔵です。そのため、豊盃米を使用した日本酒を嗜みたい方は、三浦酒造で清酒を購入するようにしましょう。

豊盃100%使用した日本酒を飲んでみたいという方は、三浦酒造株式会社の「豊盃 純米吟醸 豊盃米55 生酒」がオススメです。この日本酒はお酒好きの方に是非1度は飲んで頂きたい1本と言われており、新酒らしいフレッシュで爽快感のあるスッキリとした味わいが楽しめる清酒です。豊盃米のぽってりとしたふくよかな甘みと旨味、そして清々しい酸味が奏でるハーモニーはまさに絶品です。飲み進める毎に異なる味わいが楽しめるのも特徴の1つですので、日本酒に興味がある方は是非1度飲んでみてはいかがでしょうか。

華想い

酒米の王様という異名を持つ山田錦と青森県オリジナル酒造好適米である華吹雪の交配によって誕生した「華想い」は青森県で最高品質を誇ると言われる酒米です。

華想い100%の日本酒を嗜みたい方は、六花酒造株式会社の「限定醸造 じょっぱり華想い 純米大吟醸」がオススメです。この日本酒には、青森県オリジナル酵母「まほろば華酵母」が使用されており、さらに世界遺産に登録された白神山地の伏流水を使用しており、正真正銘の青森県オリジナル清酒と言えます。華想いの精米歩合を40%まで磨き上げ、低温でじっくり発酵させた醪からポタポタと滴る原酒を秋まで眠らせて香りや味わいを整えるため、お米本来の旨味や甘みに加え、芳醇な香りが漂うまさにバランスの取られた日本酒となっています。また、「純米大吟醸 じょっぱり華想い」も絶品ですので、合わせてご紹介させて頂きます。

古城乃錦

青森県オリジナル酒造好適米「古城乃錦」は、昭和43年に新潟県産の五百万石と青色50号を交配させて誕生した品種の酒米です。古城乃錦は青森県初の酒米として話題を呼んだのですが、地元で生産されるお米を使った地酒開発に積極的ではなかったため、酒米の奨励品種から除外されていました。そのため、古城乃錦は「幻の米」という異名が付けられたのです。
そんな幻の米に目を付けたのが、西田酒造店です。
西田酒造では、古城乃錦を酒米として復活させるために酒米農家の方々と協力し、見事復活させることに成功したのです。しかし、復活を果たした古城乃錦は非常に生産量が少ないという欠点があり、この酒米を使用して醸造される日本酒はなかなか入手出来ないと言われています。

青森県で生産されている古城乃錦100%使用した日本酒を飲みたい方は、西田酒造の「田酒 純米大吟醸 古城の錦」がオススメです。精米歩合50%以下で磨き上げられ、醸造された日本酒は稀少性が高い日本酒として知られており、なかなか味わうことが出来ない逸品ですので、一生に1度は飲んでみたい日本酒と言われています。

華吹雪

華吹雪は、まろやかで豊かな味わいが特徴の山田錦とダイレクトな味わいを楽しめる五百万石の中間的な香りや味わいを持つ青森県オリジナルの酒造好適米です。
青森県には古城乃錦や豊盃といった種類の個性派酒米が存在します。しかし、これらの品種は酒造との相性は抜群なのですが、耐冷性や耐病性が低いため、農家の方々を悩ませてきました。そこでこれらの弱点を克服した酒米「華吹雪」が誕生したのです。現在では、青森県の酒米農家や酒造メーカーから定評があり、人気の酒造好適米として知られています。主に純米酒の原材料として用いられることが多く、青森県の地酒と言えば華吹雪を使用した純米酒と言われるほどです。

青森県産の華吹雪を100%使用した日本酒を飲んでみたいという方は、会津ほまれ酒造の「會津ほまれ 華吹雪仕込 純米酒」または六花酒造株式会社の「特別純米酒 じょっぱり華吹雪」がオススメです。特に「會津ほまれ 華吹雪仕込 純米酒」はTM-1という酵母を使用しているため、酸味が抑制されており、美しい酸味がほどよく感じられる日本酒となっているため、甘みと酸味の調和が堪らない清酒です。

青森県ならではの日本酒の香りや味わいを演出している酒造好適米を今回ご紹介させて頂きました。是非、地酒に興味のある方は1度青森県オリジナルの酒米を用いた日本酒を飲んでみてはいかがでしょうか。

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